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これぞ粋なヒップホップ? ~Cenário (LP Gatefold​/​Digi) By FloFilz~

/ 2016年10月30日 /

冒頭のなまめかしいソウルフルな女性シンガーの歌声を聴いて、おや、これはいつものと少し違うような……、と思わせておいて、聴き進めていったらこれまでとそれほど変わらない。小粋で、そしてダンディな香りを漂わせるインストゥルメンタルのジャジー・ヒップホップを展開しています。

ドイツのジャジー・ヒップホップの名手、FloFilzによる作品。ほのぼのとした心地よさを振りまきながらも、カチッとした雰囲気があるのはオーセンティックな風情のあるジャズを取り込んでいるからでしょうか。もしもオーセンティックなバーでこの作品がかかっていたら、そこはさぞかしステキな空間になることでしょう。

かっちりとしたスーツを着た人がジャズ・クラブかなんかで、かしこまって聴くジャズをストリートに、路上に持ってきた……とでもいうような感じですかね。ダンディでいて、それでいて少年っぽさがある、Bボーイが作るジャズ、ヒップホップ好きのためのジャズといった趣。粋なヒップホップ!



このミニマル・ハウス、テック・ハウスが導く先は桃源郷か…… ~DJ Koze Presents Pampa, Vol. 1 By DJ Koze, Jamie XX, Mount Kimbie, Gold Panda and more~

/ 2016年10月26日 /

レーベル・コンピレーションという形式の作品でありながら、何なのでしょう、このすばらしい統一感は。いい曲があるのはもちろんのこと、それだけにとどまらない内容に仕上がっています。……というこの作品はドイツのクリエイター/DJであるDJコーツェが主宰するレーベル、Pampaの曲を集めたコンピレーション・アルバムです。

DJコーツェによるリミックスからジェイミー・XXやマウント・キンビー、ゴールド・パンダなどの曲が収録されていて、参加アーティストがとても豪華。さらには全曲がここでしか聴けない曲のようです。

このレーベルらしい、DJコーツェらしい、ネジれたミニマル・ハウス、テック・ハウスで構成されています。そういった曲が中心なので、ダンサブルな曲が並んでいますが、それほど躍らせるということにフォーカスした曲、作品には仕上げていないように感じます。ここにあるのはここではない世界に誘うトリップ感……。それがたまらなく素晴らしく、そして心地よい。

静かに時を刻むビートの上をサイケデリックな色彩を帯びたキラキラと輝く音の粒が舞い落ちる……、そんな作りの曲を聴いていると、深い森の中の桃源郷に誘われるかのような感覚を覚えます。

行き着く果ては太陽の光がさんさんと降り注ぐ秘境の地か……。ってなことを思わず言いたくなってしまうほどのぶっ飛ぶということとは違う、静かに、穏やかに違う世界に連れて行く感覚が実に心地よい。

エレクトロニックな音の中にも、自然の中から湧き上がってきたかのごときオーガニックな質感があり、科学物質を用いることのない自然の力によるトリップ感と言いますか、もしくはナチュラルなトリップ感と言いますか……。ウトウトしながら異世界に誘われる心地よさを味わえます。

※試聴はこちらから





今夜はロマンティックなベース・ミュージックに酔いましょう ~Fluctus Dome ~ Stellar Winds By 8reg~

/ 2016年10月22日 /

たまらなくセクシーな、そしてロマンティックなベース・ミュージック! 地面をえぐるような太いベースが終始鳴っているのにも関わらず、美しい夜景のようにキラキラと輝くベース・ミュージックに仕上げています。

そんなこの作品は8regなる日本人ビートメイカーによるもの。ディスコ・ファンクやディスコ・ブギー、ヒップホップなどのブラック・ミュージックから、エレクトロニカや音響系までを取り込んだベース・ミュージック……、もしくはビート・ミュージックといった感じの音楽を展開しています。

ベース・ミュージックらしいイカツさやワイルドさよりも、聴き手をうっとりとさせると言ってもいいほどのロマンティックな雰囲気……。これが前に出てきているのがこの作品の特徴です。弾力のあるビートが気持ちよくズムッと鳴りながら、夜露に濡れたかのような、しっとりとした質感のウワモノの音が心地よく鳴っています。

また、ところどころに挿し込まれた、ダンサブルな感覚をほんのりと漂わせるフュージョン風のギターやベース、リリカルな雰囲気のピアノの響きも実にステキ! これらの音がいいアクセントになっています。

古めかしいソウルやファンクのテイストが根底にあるように感じさせながらも、音にはそれほどの黒さはない……。そう思うと、ブルーアイド・ソウルならぬブルーアイド・ベース・ミュージック……と言えなくもないかな?と思いました。



ビート・ミュージックとディスコ・ファンク、シティ・ポップが共演したら、こんなヘンテコな世界が…… ~『宵~Yoi~EP』 By APO ザ·犬 。~

/ 2016年10月17日 /

何なんじゃこりゃと思わず言いたくなってしまう、そんな作品をデンマークのビートメイカーである、APO ザ·犬 。がリリースしていました。ビート・ミュージックとディスコ・ファンク、そしてシティ・ポップをぞれぞれ同じぐらいの割り合いでブレンドしたような音楽を展開しています。

マジなのか、ユーモアなのか……、どちらなのか判断がつかないヘンテコな雰囲気が漂い、いつの間にやらその雰囲気に包み込まれます。これは自分が好きな音楽なのかどうなのかよく分からないというのが正直なところ。

何だかヘンなものを聴きたいときにはこれを聴くといいかもしれません。洗練とは対極にあるイナタさの極地と言えそうな、不思議な居酒屋に漂う空気と同じ空気をまとった音楽……、そういう音楽です、これ。聴いていると、アタマのなかに“?”が浮かぶのではないでしょうか。



ビートが揺らめく、音が揺らめくビート・ミュージック、もしくはエレクトロニカ…… ~Things You Do By Ryuuta Takaki~

/ 2016年10月16日 /

聴いていると、ゆっくりと海の底に沈んでいくかのよう……。海の中を静かに揺らめきながら、漂いながら沈んでいくというのか……、そんな音が行き来するビート・ミュージック。作者はRyuuta Takakiなるビートメイカーです。

ビート・ミュージックらしい太いビートが終始鳴っていながらも、アンビエントやチルウェイブから引っ張ってきたかのような繊細な電子音、やさしいメロディの歌(ヴォイス・サンプル?)が乗っていて、リリカルなエレクトロニカにも近い雰囲気を持っています。そして全体に漂うアンニュイな雰囲気……。これもこの作品の特徴。

Ryuuta Takakiはエレクトロニカの作品を多くリリースしている分解系レコーズのイベントに出たこともあるとのことなので、音楽的なバックグラウンドはエレクトロニカと言っていいと思います。

ビート・ミュージックというと、ヒップホップ上がりの人が多いイメージがあるように感じますが、そういう人たちの作品とはちょっと違う趣の作品です。バンドキャンプで無料でダウンロードできるので、ぜひ聴いてみてください。



Ryuuta Takaki プロフィール
1995年生まれ。東京を拠点に活動するビートメーカー。
2013年に分解系レコーズ主催の「Out of Dots 2013 -Following Gene-ration-」に当時弱冠18歳で出演を果たし、それを機に都内各所のクラブでDJ/LIVEと活躍中。
LOWHIGHWHO?レーベルからミニマルテクノ、ダブステップ、アンビエントをクロスオーバーしヒップホップの形式に落とし込んだ1stアルバム「Sink into The Midnight」をリリースし、国内では、LASTorder「Unreal Dialogue」へのリミックス提供、DE DE MOUSE 主催レーベル not recordsからロンドンのアーティストphoenix and the flower girlと共作、Ryuei Kotoge「undo,redo.Remixes」に参加。フランスのOrikami Records、UKのItaldred Records 等の海外レーベルからのリリースや、海外アーティストとの共作も多数リリースしており、ビートメーカーシーンにおいて認知され、評価を受けている。
その他、視覚芸術作品も手がけており、Soundcloudにアップロードされた音源のサムネイル画像などで彼の制作したアートワークを目にすることができる。
https://soundcloud.com/ryuuta_takaki
http://ryuuta-takaki.bandcamp.com/

疲れた日にはこの癒しのピアノをどうぞ ~Open Fields By Tobias Wilden~

/ 2016年10月15日 /

気付いたら久しぶりの更新です。夜、仕事から帰ってくると眠くなってしまってブログを更新する気にならず……、という日が続きました。まったくこれはどういうことなのでしょうかね。

今日取り上げるのはそんなふうにお疲れの方に届けたい曲。ドイツのクリエイターであるトビアス・ウェルデンがサウンドクラウドにアップしていた曲です。やさしいタッチで奏でられたピアノの音がやわらかい風のようなストリングスの上に乗って、気持ちよさそうに流れていきます。

ジャンルはポスト・クラシカルですね。ふんわりとしたピアノとストリングスの音に身をゆだねて、ふわふわしましょう。



メロウなブレイクビーツ/ビート・ミュージックが好きな人はぜひこれを ~As The World Turns By ghvllvb~

/ 2016年10月9日 /

どこかで聴いたことのあるメロディがちらほらと聴こえてくるこの作品はリミックス集なのか、はたまた別のものなのか……。いや、まあ、それは分からないから、置いておいて。ここで展開されている、良質のダウンテンポを吸収したユル~いメロウなビート・ミュージックは心地よい。

作者はフランスのghvllvbなるビートメイカー。洗練されたクールな雰囲気を漂わせつつも、ところどころに1980年代のディスコから拝借したようなイナタい音が挿入されていて、ほっこりとした気持ちにさせてくれます。クールなのだけれど、スカしたところがなくて人懐っこい……、そんな雰囲気を感じます。

音楽的にはジャジーなブレイクビーツやアーバン・ソウルにダウンテンポのテイストを注ぎ込み、リズムをディスコ・ファンクのものに差し替えたブレイクビーツ、もしくはビート・ミュージック……、といったような感じでしょうか。

ディスコ風の厚みのあるむっちりとしたリズム、そして流麗でメロウなウワモノのフレーズが心地よい空気を生んでいます。これを鳴らしておけば、あたたかくおだやかな時間を演出してくれそう。無料でダウンロードできます。



ビート・ミュージック好きに、そして歌モノのポップス好きに捧ぐ…… ~yours By sundial~

/ 2016年10月6日 /

いやあ、これはすばらしい! まるでデ・デ・マウスがシティ・ポップをやっているかのようなエレクトロ・ポップ……、と言っていいのかな。ここにあるのはリリカルないいメロディと刺激的なビートが見事なバランスで同居した最高のポップス。サンダイアルというアメリカの男女2人組による作品です。

女性シンガーの歌声とメロディは愛らしく、電子音はキラキラと輝き、ビートはむじゃきにはしゃぐ。そのさまが実にキュート! そしてシューゲイザーのようにノイズをまき散らかせたかと思いきや、次の瞬間にはピアノがしっとりとした落ち着いた空気を吹き込む、そんな曲展開は刺激的。

メロディのよさ、トラックのかっこよさがあるのはもちろんのこと、バックのトラックが暴れてもリリカルなしっとりとした雰囲気を失わないところが魅力であるように思います。

ビート・ミュージックが好きな人から、歌モノのポップスが好きな人まで……。とにかく多くの人に……、ビート・ミュージックって、エレクトロ・ポップってこういう感じでしょ?と分かった気になっている人にこそ聴いて欲しい!



ゆっくりと、ゆったりと深みへと導く、おだやかなビート ~Like We Mean It By Robanzee~

/ 2016年10月5日 /

ゆったりとおだやかな時間をどうぞ。ドイツのレーベルであるレディオ・ジューシーから、ヴィンテージ感のあるあたたかい音が心地よく響く、ソウルフルでジャジーなインストゥルメンタル・ヒップホップが届きました。

作者はドイツのビートメイカーであり、DJであり、MCでもあるというRobanzee。実にレディオ・ジューシーらしい音楽を展開しています。アウトキャストの「プロトタイプ」をサンプリングしたというより、これはもうカバーでしょうと言っておきたい10曲目「Shes The Prototype」以降の後半の曲がとてもいい。

ゆえに聴き進めていくごとに深いところに沈み込んでいくかのような作り。ニルヴァーナの「サムシング・イン・ザ・ウェイ」をサンプリングしたというより、これまたカバーしたような15曲目「Something」が何と言っても個人的にはベスト!

ニルヴァーナをダウンテンポ・ミーツ・ヒップホップの世界へと導いたこの曲をまずは聴いてみてはいかがでしょうか。



ワイルドに、セクシーに迫る……、スピーク・ノー・イーヴィルが最高にかっこいい! ~Seven Seas Paradise, I Shot the Sheriff By Speak No Evil~

/ 2016年10月4日 /

スカのような、レゲエのような、ロック・ステディのような、はたまたジャズのような? スピーク・ノー・イーヴィルはそんな音楽を展開するバンド。これがもう最高にかっこいい! わたしが女だったら抱かれてますよと言いたくなるカッコヨサ!

メンバーは……

巽朗(アルト・サックス 元デタミネーションズ)
元晴(テナー・サックス ソイル・アンド・ピンプ・セッションズ)
タンコ(ベース ホーム・グロウン)
秋廣真一郎(ギター ザ・ドリームレッツ)
ハタヤテツヤ(ピアノ エゴ・ラッピン等)
パブロ・アンソニー(ドラム)

……といった感じです。

とりあえず、下のライヴ映像を見てみてください。こんなにワイルドに、そしてセクシーにボブ・マーリーの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」を演奏されたら、シビれるしかありません。さあ、シビれましょう。





フランスからビート・ミュージック・シーンに新星現る ~YouCrazy! (狂ってる) EP By Sape J~

/ 2016年10月1日 /

Sape Jなるビートメイカー。これはフランスから新たな才能……、と言っていいでしょう! スローなブギー・ファンクやダウンテンポ、そして2000年代のビート・ミュージックを絡め取ったインストゥルメンタル・ヒップホップ? そんなふうに表現できそうな音楽を展開しています。

ファンクからゆずり受けたようなネバりのある分厚い低音域、たゆたうように揺れながら美しいメロディを描く電子音……、それらが重なり合い、何だかネジくれたような空間を演出しています。Bボーイらしいタフさがあって、かっこいい。

ブダモンクの音楽に影響を受けたということがよく分かる音楽。フリー・ザ・ロボッツやシュローモなんかにも近いかなと思います。一風変わったビート・ミュージックが好きな人はぜひ!



 
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